(質問) 同じ住宅に対して何度も住宅診断をするものか?
住宅診断(ホームインスペクション)に関するQ&Aの回答
新築であっても中古であっても購入時に住宅診断(ホームインスペクション)をした方から、その後の住宅診断(ホームインスペクション)の必要性について尋ねられることがあります。「たまに住宅診断をした方がいいのか?」「何年おきに点検した方がいいのか?」といったご相談です。
住宅診断は、本来ならば同じ住宅に対してそう頻繁に必要になるものではありません。劣化状態の確認はたまにしておいたほうがいいものの、たとえば3年に1回などといった頻度でプロの住宅診断を利用する必要まではないでしょう。
ただし、雨漏りの確認や断熱材の状態の確認はご自身の目で年に1回でもチェックしておくことをお奨め致します。このチェックはそれほど難しいものではありません。
床下の点検口をあけて床下を覗き込みます。床下収納庫がある場合には、BOXを取り外せば床下を確認することができます。断熱材が購入後しばらくしてから落下してしまっていることがよくあるため、点検口から覗いて見える範囲だけでも確認しておくと良いでしょう。また、床下では配管からの漏水が無いか確認することも忘れないでください。稀に、床下をのぞいたら水が溜まっていたということもあります。
次に屋根裏です。天井にある点検口をあけてのぞいてみましょう。点検口の場所は居室の天井にあることもありますが、収納内の天井にあることが多いです。屋根裏では、雨漏りや結露の痕がないか確認してください。水染みがあれば要注意です。
また、雨漏り跡はサッシ周りや天井、外壁に面する壁にもないか確認してみましょう。中古住宅の診断(ホームインスペクション)へ行くと、居住されている売主が居室の天井にある雨漏り跡に気づいていなかったという事例もあります。意外と注意深く見ないと気づかないものです。
床下も屋根裏も点検口から進入して点検しておきたいところですが、構造がわからない方が入ると怪我をしたり、建物を傷めてしまったりするリスクがあるためオススメできません。特に気になる点が無い場合は、購入後5年程度を目安に再度、専門家に住宅診断(ホームインスペクション)してもらい、その際に床下や屋根裏の調査も依頼するとよいでしょう。
住宅診断(ホームインスペクション)の実施時期は、購入時・5年後・10年後を目安とされてはいかがでしょうか。新築で購入した際には売主や建築会社のアフターサービス期限の直前で利用するのもよいでしょう。