住宅診断で見つかった細かな不具合事例

断熱材

第三者の一級建築士による住宅診断の指摘事例の第2弾です。前回の「築35年超の中古住宅診断(ホームインスペクション)の指摘事例」では、床下の漏水が大きな指摘としてあげられておりましたが、今回はいくつかの物件で見つかった細かな不具合などを取り上げます。

住宅診断会社・ホームインスペクターの紹介

新築住宅の完成検査で見つかった畳下の染み

住宅診断(ホームインスペクション)は中古物件だけが対象ではなく、新築物件にも多く利用されています。新築住宅といえども様々な指摘事項があがるものです。

畳下の染み

上の写真は、和室の診断の際に畳をあげてその下地材の状況を確認したときのものです。茶色の染みがあるのがわかりますね。

目視だけではシミの原因は断定できませんが、この住宅に関しては施工後に色がつく理由が見当たらないため、施工中の材料搬入時がボードを設置した直後に染みが付いたものと思われます。乾燥状態や問題はなく、現状では歪み等の症状もないことから問題ないと判断しましたが、半年から1年経過後に念のために変化が無いか確認して頂くこととしました。

築15年の中古住宅で見つかった床下の断熱材の落下

次にご紹介するのは、床下の断熱材の指摘です。

床下の断熱材

この写真で見ると、わずかに床下に施工された断熱材が垂れ下がっているのがわかりますね。断熱材は隙間なく丁寧な施工が求められますが、年数の経過とともに垂れ下がってきているようです。熱効率などにも影響するため、こういった箇所があれば補修するのはもちろんですし、他の床下の断熱材に問題がないか床下の奥まで確認するように心掛けましょう。

新築住宅の診断で見つかったサッシ枠のビスの緩み

新築住宅では、劣化が進んでいるわけではないため、新築工事の施工品質を確認することが主となります。傷や汚れをチェックするわけではありませんが、細かなところまで確認して補修を求めることになります。その例として、サッシのビスの指摘をあげます。

サッシ枠のビス

写真を見るとビスが浮いているのがわかりますね。この物件ではビスの浮きが指摘対象となりましたが、なかにはビスの付け忘れもあります(この指摘は多い)。

築浅物件の断熱材の指摘

築5年の築浅の中古住宅での住宅診断で見つかった断熱材の指摘事例です。

断熱材

ユニットバスの天井には点検口がありますが、そこからのぞいて確認したときの写真です。間仕切壁に断熱材を設置する仕様になっていましたが、断熱材が脱落してしまっています。

床下や屋根裏、天井裏で確認される断熱材の不具合や劣化については、補修や交換が容易ですから、中古住宅を購入するときには確認しておいて、補修対応を前向きに検討するとよいでしょう。

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