中古住宅のホームインスペクション(住宅診断)のタイミング

中古住宅のホームインスペクション(住宅診断)のタイミング

中古住宅を買おうとしている人から、第三者の住宅を依頼するタイミングについて質問を受けることが多いです。売買契約や決済・引渡しなどの購入する流れのなかで、いつ利用すればよいのか迷うのも無理はありません。

依頼するタイミングの候補は以下の通りです。

  • 中古住宅の購入前(売買契約の前)
  • 売買契約後、引渡し前
  • 物件の引渡し後

このなかでも中古住宅の買主が利用するうえで最もオススメのタイミングは、購入前(売買契約の前)です。契約する前にリスクを確認しておき、購入判断に役立たせることができるからです。以降では、それぞれのタイミングにおけるオススメ度や注意点などを解説します。

住宅診断会社・ホームインスペクターの紹介

1.中古住宅の購入前(売買契約の前)

前述したように買主が利用するならば、売買契約を締結する前の依頼が最もオススメです。住宅診断(ホームインスペクション)の結果で、建物に大きな瑕疵や補修に大きなコスト・手間がかかりそうな劣化が見つかったときには、購入を中止しやすいからです。

契約前の住宅診断

多くの人が、購入前(売買契約の前)に利用している現実もありますから、ぜひこのタイミングでの利用を優先してください。

1-1.購入申し込み前の住宅診断(ホームインスペクション)

売買契約の前でも、購入申し込みをする前か後かで迷うこともあるでしょう。

購入申し込みとは買主から売主へその物件を買いたいという意思表示を明確に行う手続きのことですが、この申し込みをする前に住宅診断するべきかどうかです。

購入申し込み前は、その物件関する購入の優先順位を押さえられていないため、診断している間に他の人が購入する可能性があります。それだけに、買主にとってはできる限り早く、住宅診断を実行する必要があるので、早く対応してくれる住宅診断会社を探す必要があります。

1-2.購入申し込み後の住宅診断(ホームインスペクション)

購入申し込みをした後の住宅診断の実行が買主にとってベストな選択です。これによって、購入の優先順位をキープしつつ、診断結果を購入判断に活用することができるからです。他の人に先に購入される心配が少ないわけです(心配がないわけではない)。

但し、購入申し込みをしていても売主が別の人に先に売却してしまう事例もわずかにあったため、不動産仲介業者によく確認してから進めるようにしましょう。

購入申し込み後に住宅診断をする場合、売主が申し込みを受け付けてくれないこともあります。なぜなら、売主にしてみれば診断結果次第では購入を中止される可能性があるからです。診断を利用して購入の意思を固めてから申し込みするように促されることもあるのです。

2.売買契約後、引渡し前なら空き家になってからの住宅診断がオススメ

契約後・引渡し前の住宅診断

売買契約の締結後に住宅診断(ホームインスペクション)を依頼する人もいます。その理由はまちまちですが、最近では、「売主側が住宅診断をしていたので、買主側の診断は契約後でもよいと判断した」という声もよく聞きます。

確かに、売主が有利に売却するために先に住宅診断をしている物件も多いですから、その影響が出ているようです。売主が実施しているとはいえ、それは売るために行っているものですから、買主も契約前後で利用するケースは多くなっていますが、こういったケースでも本当は契約前に利用する方がオススメです。

なぜならば、売主が依頼している住宅診断の多くは簡易的なもので、大事なことが調査されていなかったり、報告されていなかったりすることが非常に多いからです。後で買主が実施した診断結果に比較すると、売主の診断があまりに簡易的なものだとわかって驚く人は多いです。

購入判断のためなら、買主は契約前に自ら探して依頼する方がよいでしょう。

3.物件の引渡し後なら引越し前の住宅診断がオススメ

引渡し後の住宅診断

中古住宅を購入して、その物件の引き渡しを受けた後に住宅診断(ホームインスペクション)を依頼する人もいます。購入前や引渡し前の実施については、売主の了解を得なければなりませんが、遠慮して頼めなかった人や売主から拒否された人が依頼するケースがあるものです。

売主が拒否していたというケースでは、大きな瑕疵・劣化が見つかることも多い(知っていたかもしれない)ので、拒否された物件は注意深く対応を検討したいものです。

引渡し後の診断のタイミングは、引越しする前がオススメです。引渡し直後は売主も買主に住んでおらず、家具などがない状況ですから、家具等で隠れている箇所がなく調査するには適した現場状況だからです。引越ししてしまうと、家具や家電、荷物で壁や床、収納内が隠れてしまいます。

売買契約前などで売主が居住しているときに、住宅診断(ホームインスペクション)を依頼した人のなかには、売主が大挙して引渡しを受けた後に、家具等で隠れていた箇所の再調査を依頼する人もいます(アネストでは割引している)。これから暮らしていく大事な住まいですから、再調査も検討する価値はあるでしょう。

以上で見てきたように、最もオススメのタイミングは売買契約前ですから、できる限りそのタイミングで依頼できるように調整するとよいでしょう。

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